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COMPUTEX展示会は変革期へ NB PC部品・サプライチェーンから、AIが主役の時代へ

Posted on 2026/04/07



台北国際コンピュータ見本市(COMPUTEX)は、従来のPC部品・サプライチェーン中心の展示会から大きく転換し、現在ではAIが主役となるイベントへと進化している。かつてはハードウェア性能や部品供給が注目の中心であったが、近年はAI技術の急速な発展により、展示内容や産業構造そのものが大きく変化している。

COMPUTEX主催団体の一つである台北市電脳商業同業公会(TCA)の副総幹事・楊櫻姿氏は、中央通信社の取材に対し、これまでのNVIDIAの出展形態は「Intel Inside」に近く、主にパートナー企業のブース内の一角に設置される比較的小規模なものであったと指摘した。しかし近年では、その存在感が飛躍的に拡大し、単独で大型展示を行うなど、従来には見られなかった規模へと変化している。PC全盛期においても、IntelやMicrosoftといった大手企業が会場全体を占有する例は稀であり、現在の動きは極めて象徴的である。

さらに、スタートアップ展示エリア「InnoVEX」におけるNVIDIAのテーマ館も年々規模を拡大しており、同社が単なるGPUメーカーから脱却し、スタートアップ・エコシステムへの関与を強めていることが明確になっている。

2026年のCOMPUTEXのテーマは「AI Together」と定められ、ほぼすべての出展企業がAIとの関連性を打ち出している。中には展示エリア名にAIの冠を付けることを求める企業も多く、AIブームの高まりを如実に示している。この流れは強い波及効果を生み、出展ブースが瞬時に埋まる「秒殺」状態を引き起こしている。

出展需要の急増により、現在は500〜600ブース分の不足が生じており、待機リストも長期化している。一方で、大手企業の回帰も顕著であり、研華(Advantech)は12年ぶりに出展を再開し、Samsung Displayも初めて単独出展を行うなど、COMPUTEXの存在感はさらに高まっている。

AIブームが続く中でも、主催者側は現状に満足せず、ロボティクス、次世代通信、スマートエネルギー、電子ペーパーなど新興分野への展開を積極的に進めている。産業アライアンスの設立を通じて、新たな展示テーマを創出し、COMPUTEXに継続的な革新をもたらす方針である。

こうした「PC時代」から「AI時代」への構造転換は、企業側にも大きな影響を与えている。AcerのCOOである高樹国氏は、かつてPCはデジタル生活の基盤であったが、現在ではAIがイノベーションを牽引する中核となり、競争の焦点はハードウェアスペックからシステム統合やアプリケーションへと移行したと指摘する。

また、AI時代においては単一企業で完結するソリューション構築が困難であり、パートナーとの連携が不可欠となっている。Acerは国際的な企業との協業を通じて最新の計算能力を製品に取り込み、ユーザーにとって実感価値のある体験へと転換している。

展示内容についても、Acerは「応用シナリオ」を重視し、AI会議ソリューション「Acer PurifiedVoice」などを通じて、PCをAI体験の入口として位置付けている。さらにグループ企業と連携し、多様なAIソリューションを提示することで、単なるハードウェア展示にとどまらない包括的なユーザー体験の創出を目指している。

COMPUTEX 2026は6月2日から5日まで開催され、南港展示ホール1・2館、台北世界貿易センター第1展示ホール、台北国際会議センターにまたがる大規模な会場構成となる。出展企業数は国内外合わせて約1,500社、ブース数は6,000に達し、研究開発から製造、応用に至るまでを網羅した「COMPUTEXテクノロジー・エコシステム」を形成する見込みである。



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