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マイクロン、台湾・苗栗の銅鑼工場を始動 DRAM生産体制を拡充
Posted on 2026/03/26
米メモリー大手のマイクロンは2026年3月26日、台湾・苗栗県の銅鑼工場で開所式を開き、台湾におけるDRAM生産体制の拡充を打ち出した。DRAMアジア前工程担当コーポレート副社長で台湾マイクロン董事長の盧東暉氏は、初回の製造装置搬入を3月23日に完了したと明らかにした。2026年末までに台湾での従業員数を1万5000人に増やし、このうち約1000人を銅鑼工場に配置する計画だ。
銅鑼工場の稼働は、単なる生産拠点の追加にとどまらない。生成AI、高性能計算(HPC)、データセンター投資の拡大を背景に、高性能メモリー需要が急速に伸びるなか、マイクロンが台湾の製造基盤を一段と強化する動きといえる。DRAMやHBM(高帯域幅メモリー)はAIインフラを支える中核部材となっており、台湾の戦略的重要性もこれに伴って高まっている。
盧氏によると、銅鑼工場を巡る案件は短期間でまとまった。2025年11月20日に力晶積成電子製造(PSMC)との協議を開始し、2026年2月13日に取引契約を締結、3月13日に資産移転を完了した。大型の半導体資産取引をおよそ12週間で完了させたことになり、台湾の産業集積が持つ高い実行力を示した格好だ。
2026年1月時点で、マイクロンの台湾における累計投資額は1兆4000億台湾元を超えた。2024年末の台南拠点拡張に続き、今回の銅鑼工場始動によって、同社は台湾投資をさらに積み増す。台湾はマイクロンにとって重要な生産拠点であるだけでなく、先進メモリーやAI向け需要を支える中核拠点としての位置付けを強めている。
現在、マイクロンの台湾拠点は桃園、苗栗・銅鑼、台中、台南に分布する。このうち桃園、銅鑼、台中は主にDRAM生産を担い、台南は後工程の封止・検査拠点となっている。銅鑼工場の本格稼働により、台湾における前工程から後工程までの体制は一段と厚みを増しそうだ。