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台湾六大産業団体が「ロボティクス跨域共創連盟」を結成

Posted on 2025/12/03



台北市電腦公會(TCA)は2025年7月、台湾AIロボット産業の発展と需給両面の連携強化を目的に、台湾智慧自動化與機器人協会(TAIROA)、台湾クラウドIoT産業協会(CIAT)、電機電子工業同業公会(TEEMA)機械工業同業公会(TAMA)、工具機公会(TMBA)と共に「台湾AI ロボット産業大聯盟」を発足した。さらに11月28日には、台湾物聯網産業技術協会(TwIoTA)と連携し、交通、旅宿、飲食、物流、医療、巡検など多様な産業団体を束ねる 「機器人跨域共創聯盟(RIA)(Robotics Innovation Alliance, RIA)」 を設立。産業資源の統合と国際連携の強化を通じ、台湾におけるロボット実装を加速させることを目指す。

RIA会長・劉瑞隆氏は、①顧客ニーズと解決策の統合、②技術課題の整理と政策提言、③産業と連動した人材育成、④領域知識(Domain Know-how)と国際要求の適合を重要課題として提示。特にEdge AIを活用した台湾のSoC優位性を活かし、新たなロボット応用の突破口をつくる必要性を強調した。

台湾国科学委員会の蘇振綱副主委は、政府が「智慧機器人産業推動方案」を通じて技術開発、生態系構築、標準・法規、人材育成の4大戦略を推進し、数産署・経済部・労動部・教育部・国発会などと連携、さらに国発基金による大型投資でロボット産業を国際市場へ引き上げる方針を述べた。

RIAは設立前から、AIサービスロボット、飲食・物流、旅宿ロボットなど複数のフォーラムを開催しニーズを収集。今後は交通・旅宿、飲食・物流、医療・巡検、人型ロボットの4つのSIGにより、「需要起点 × 解決策マッチング × 国際接軌」 を軸に実装を推進する。

製造・旅宿・物流・医療の各事例では、AI視覚協働ロボットによる生産性向上、旅館の人機協働によるサービス強化、AMR・自動倉庫での効率化、医療ロボットの高度化など、ロボット応用の拡大が報告された。

台湾のMICは、今後AIが「物理AI」へ進化し、AMR、ドローン、人型ロボットなど市場成長が加速すると分析。台湾は製造・物流・医療を実証場として、早期に国際サプライチェーンへ参入し、強みある精密自動化や高混合物流などの利基領域でエコシステム内の重要ポジションを確立すべきだと提言した。



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